【比較をすれば得をする!】注文住宅メリット・デメリット

何でも建築相談所、あなたの建築士 “yourCrony”です。

とうとうこの日がやってきました。

人生で一番の高額なお買い物。

「家!」

あなたは家を買いますか?建てますか?

迷っていますか?

とりあえず、今日は家を建てる場合のお話をしようと思います。

早速、家を建てましょう! 

さて、どうやって?

誰が?

どのように?・・・

2つの選択肢

まずは、住宅業界のことを説明します。

家を建てるには、世の中には大きく分けて2つの選択肢があります。

※建売住宅は除いています。
※CM(コンストラクションマネジメント)方式も除いています。

A設計者に設計を依頼して、設計が完成した後若しくはある程度設計がまとまってきた後で、施工会社を選定して家を建てる
B設計監理者と施工者が同じ会社の場合で俗に設計施工の会社と呼ばれていますが、分かりやすいのはハウスメーカーです。
建設会社、工務店でも自社に設計士が在籍していて設計と施工を行っている会社も多いです。(ハイブリッド系)

この2択において、メリット・デメリットをお伝えしたいと思います。

ちなみに、前者(A)を「注文住宅」、後者(B)を「ハウスメーカー系」と呼ばせて頂きます。

注文住宅に関して

憧れの建築家に依頼したい!

個性的な家に住みたい!

といった願望がある方は、迷わず「注文住宅」の道に進むでしょう。それは自然の流れであり、とても良いと思いますし、既に沢山の雑誌や専門書・参考書等を熟読しているかと思います。

また、

雑誌に載っているような家に住みたい!

設計を自由にできる家に住みたい!

といった思いがある方は、「注文住宅」の道に進みたいけどハードルが高いなぁとか思ってしまいますよね。

でも、そんなことは実際ないんです。費用が高くなると思いがちな注文住宅ですが、基本的には設計者がコストコントロールを行い、お客さんの予算に合うように設計を進めていきますし、それも設計者の仕事のうちです。

建物が出来るまでの流れはこちらをご確認ください。

唯一無二の建物

「注文住宅」は全てを0から組み立てて行きますので、外観・内観・設備全てを全世界のありとあらゆるものから選ぶことができます。もちろん予算次第ではありますので、そこはお客さん次第となります。あれをしたい、これがいい、これを使いたい等の要望を建築家・設計者に伝えればそれをまとめあげて設計を行います。ですので、唯一無二の建物を造ることができます。もちろんお客さんが納得いくまで設計を行いますので、設計期間は最低でも1年ぐらいは必要となりますし、お客さん自身が考えることがかなりあります。

設計完了後か、ある程度の基本設計ができたら、施工会社数社から見積もりを取り、施工会社の実績や、対応(建築に取り組む姿勢)、見積もり価格等総合的に判断し、お客さんと相談しながら施工会社を選定していきます。そのため、工事価格に関しては透明性があると言えます。但し、価格調整に関しては施工会社次第となりますので、予算よりオーバーしてしまった場合は工事着手まで難航してしまいます。

晴れて、契約となり、その後工事が始まったとしても、0からの製作のため想定外の出来事が起きてしまったり、設計者と施工者の意思の疎通の問題等で、工事が予想以上に掛かってしまうこともあります。もちろん契約時に契約期間内に工事が完成しなければペナルティが発生するようになっていますので、もしそうなった場合でも、お客さんは基本的に守られますのでご安心ください。

工事完成後は、基本的に施工会社との付き合いになっていきます。アフターメンテナンスに関しては、施工会社の規模によりますが、基本的に工事を担当した者が対応をしていきます。唯一無二の建物ですので、不具合の対応に時間を要することがあります。しかし、こだわりを追求した家には、一生かけての物語が刻まれていきますので、これは最大のメリットとなります。

ハウスメーカー系に関して

やはり一番のメリットは「安心感」でしょうか。大抵のハウスメーカーは住宅展示場で「家」を展示していますので、家のイメージを持ちやすいですし、地震に耐えうる構造実験や室内環境を向上させる実験を行ったりしていますので、その結果がパンフレットやカタログに記載されていれば、そこから得られる安心感は大きいですよね。また、全国的な会社であれば会社名だけで安心できることもあります。

「ハウスメーカー系」は自社工場を持っているのがほとんどですので、規格住宅とも呼ばれ、ある程度のロットで住宅を生産していきます。そのため、家の間取りや、外観・内観・設備は、ある程度の選択肢に絞られてしまうことになってしまいます。予算があって強く要望を出せば変えることはもちろん可能です。ただ設備に関しては、工場にて実験等を行っていますので選択肢が絞られても快適性を得られ安心はできると思います。

工事価格に関しては、おそらく展示場見学時に金額が提示されていたり、パンフレットに書いてあったりと家の大きさ(㎡又は坪)に応じてだいたいの検討が付けられるようになっています。その後、建物が建つ敷地に合わせた基本設計を行い、正式な金額が出てきます。そして、お決まりのオプション選択が始まっていきます。壁の一面を違う仕様にしたら「いくら増額」とかですね。契約時も契約後もそのやり取りは続いて行きます。設計も施工も同じ会社のため、その辺りの金額の前後に関してはやはり不透明さを感じてしまいます。第三者がいないので、判断は難しくお客さんがひたすらお財布と相談することになります。

工事期間に関しては規格の材料がほとんどですので想定外の出来事は起きにくく契約工期内にしっかりと終わることがほとんどです。最初の設計期間も、規格から進めて行きますので、半年程で完了し、工事期間も半年程で出来上がることが多いので、契約から1年後には新居に住むことも可能です。

工事完成後は、アフターメンテナンス専用の部署があったりしますので、引き続き同会社に依頼をすることになります。設計・施工のため、設計から携わっていたこともあり、不具合が生じた場合はその対処は比較的早いと言えます。

ですので、何と言っても安心感が一番大きなもの言えますが、その一方で、不透明な箇所がいくつかあるのが難点ではあります。

注文住宅とハウスメーカー系 比較してみました

これまでの内容を一覧表にしましたので、比較しながらご確認ください。

比較表(注文住宅とハウスメーカー系メリットデメリット他)
注文住宅ハウスメーカー系
外観選択肢は無限にある(予算次第)ある程度の選択肢に絞られる
内観選択肢は無限にある(予算次第)ある程度の選択肢に絞られる
設備選択肢は無限にあるが設計と現実の違いが生じる実験を重ねてるため概ね安心できる
コスト予算に合わせられるが限界もあるオプション判断による
設計期間最低約1年間6ヶ月程で可能な場合がある
工期0からの製作のため遅れることが多々ある規格内で進んでいくのでだいたい間に合う
アフターメンテナンス基本的に施工会社との付き合いになり担当者の対応によることが多い。専属の部署があるので対応は良い方が多い
メリット唯一無二の個性的な家を建てることができる
設計者と施工者が別会社なので、コスト管理に透明性がある
展示場があるので、住む家のイメージを持ちやすい
設計者と施工者が同じ会社のため、コスト調整はやり易い
デメリット展示場がないのでイメージが掴みにくい
設計者と施工者が別会社なので、コスト調整はやや難しい
オプションという罠がある
・設計者と施工者が同じ会社のため、コスト管理が不透明である。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

家を建てる方法としての2つの選択肢の説明でした。

それぞれにメリット・デメリットがあり、何を大事にするかはお客さん次第となります。

・意気込み

・思い入れ

・お財布

お客さん自身もかなりの体力が必要となります。肉体的にも精神的にもです。

ただ、どちらの選択肢を選んでも、そのメリット・デメリットを感じるのは1年~2年、多い時で3年ぐらいです。

一生続くのはその家での生活ですので、そのことをメインに考えるのもひとつの結論となります。

それでは、あなたの素晴らしい「家」が建ちますように。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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