【知らなきゃ損】そうは言っても、家を守るのは「あなた」なんです!!

何でも建築相談所、私はあなたの建築士 ”yourCrony” です。

「家を建てる」 ということは、ほとんどの方が一生に一度しか経験しません。ですので、その仕組みを理解して万全の体制で「家を建てる」ことが出来ている人はほとんどいないと思います。全てが初めての経験のなかで十分な検討ができずに契約、というより検討事項が多すぎるので腹をくくって相手を信じて契約をして、あれよあれよという間にどんどん進んでいきます。失敗を経験しても次に生かすことができません、だってほとんどの方が「家を建てる」ことが一生に一度ですからね。一番不思議でモヤモヤするのが、とてもとても大きな買い物なのに、注文住宅の場合、まだ家が存在していないんですよね。注文住宅を依頼する方々は夢と希望を持っています。その依頼を受けた方々も、当然に夢と希望を叶えたいと思います。皆一生懸命なんですけどね、どこかで歯車が狂ってしまうと思いもよらない出来事が起こってしまうんです。

ということで、建物を建てる時にまず行う「契約」に関して、その仕組みをお伝えしたいと思います。

【知らなきゃ損】そうは言っても、家を守るのは「あなた」なんです!!

あなたが施主になるとは

契約に際して、関係する方々の呼び方をまとめます。

家を建てる人
家を購入する人
家に住む人
施主 (せしゅ)
※建て主(たてぬし)とも呼ばれます。
家を設計する人設計事務所(せっけいじむしょ)
設計監理者(せっけいかんりしゃ)※1は設計事務所に所属します。
家を建てる人
(実際に造る人)
施工者 (せこうしゃ)
現場監督(げんばかんとく)※2は施工者に所属します。
※1設計監理者
(せっけいかんりしゃ)
家を設計した設計者は、一般的に工事進行中も図面通りに家が建っているかの監理を行います。
※2現場監督
(げんばかんとく)
俗にいう現場監督が所属する施工会社・工務店を指します。現場管理とも言います。厳密には主任技術者、現場代理人等細かく立場はあるのですがここでは割愛させて頂きます。

この「施主」「設計事務所」「施工者」の三者によって建物・家づくりは進みます。契約に登場するのもこの三者です。

余談ですが、設計する人は「さらかん」(「監」の下が皿(さら))、施工者が行う現場管理を「たけかん」(「管」が竹(たけかんむり))として建設業界では「かんり」の種類を区別しています。

家を建てる時の選択肢

家を建てる時の選択肢は大きく分けて2つの選択肢があります。
※すでに完成している建売住宅は除いています。
※CM(コンストラクションマネジメント)方式も除いています。

1.設計事務所に設計を依頼して、設計が完成した後、若しくはある程度設計がまとまってきた後で、施工会社を選定して家を建てる
2.設計監理者と施工者が同じ会社の場合で俗に設計施工の会社と呼ばれていますが、分かりやすいのはハウスメーカーです。※建設会社、工務店でも自社に設計士が在籍していて設計と施工を行っている会社も多いです。

メリット・デメリットはどちらにもありますので、どちらを選ぶかは「あなた」が決めることになります。そして、選んだ相手にコンタクトを取ることによりあなたは施主になります。

「1」と「2」のメリット・デメリットに関しては こちら をご覧ください。

「契約」の解説

どんな選択肢を選んだとしても、正式な施主になるには、契約を行う必要があります。

ここでは非常に高額な契約金額となる「工事請負契約」に関して解説します。契約はあなたを守るだけでなく、施工会社を守るためにも存在します。両者は対等であり、イーブンな関係であることは理解してください。

工事請負契約書

「工事請負契約書」の見本です。

※契約書はこれでなければならないという訳ではありません。あくまで一例です。

※設計が既に完了しており、その設計内容に従って作成された工事見積もり書記載の金額に施主が合意した上で契約を締結します。

※この契約書1枚だけではなく、工事請負契約約款、工事見積もり書、設計図書が添付され、必要に応じて他に書類が追加されます。

※家を建てたいと思ってから家が建つまでの全体の流れに関しては こちら をご覧ください。(設計契約等の内容です。)

参考までに工事請負契約約款とはこちらです(表紙です)。15ページ前後の冊子になっていまして、建築(主に工事)に係わる法律がたくさん書かれています。余談ですが、一級建築士資格試験の「施工」の分野で出題されますので、学科試験の際はすべて暗記する必要があります。詳しくはこちらをご確認ください。

Point

それでは、施主であるあなたは何をするのでしょうか?
契約書や必要書類は全て施工者や設計事務所が準備をしてくれますので、あなたは内容を確認してサインをするだけです。工事請負契約書の右ページ後半に三者それぞれがサインをする場所がありますので、確認をしてください。

工事請負契約書で知っておいて欲しいこと

工事請負契約書の「監理者」の欄の上に文章があります。

上記工事に関し、発注者との間の契約にもとづいて発注者から監理業務(※略)を委託されていることを証するためここに記名押印する。

つまり、契約書には三者のサインはあるのですが、監理者(設計事務所)は発注者(施主)の委託、つまり代理人ですよと書いてあるだけで、この契約書において施工会社と設計事務所は何の契約関係も発生しないんです。

ですので、仮に設計図書に不備があった場合でも、もちろん施工会社は設計事務所に問い詰めを行いますが、金銭的な賠償に関しては、施工会社は施主にしか請求が出来ないんです。当然に施主であるあなたは困りますよね。

但し、施主であるあなたは、工事請負契約の前に、設計事務所と設計監理契約を締結していますので、その契約に基づいてあなたは設計事務所に設計図書の不備を訴える等の行為を行うことになります。

非常にまどろっこしいです。

でも、これが建築業界の契約関係なんです。

では、あなたの味方は誰でしょう

設計事務所は施主であるあなたの委託者、つまり代理人なので、あなたに変わって施工会社とやり取りをして交通整理を行い、時には戦います。設計事務所は自ら作成した設計図書に従い、法令順守で構造上欠陥のないように工事を進められるように最善を尽くします。一方、施工会社も施主のために快適な家を建てて、満足して頂くことを目標に、問題のない家を建てたいと思っています。

でも、それぞれの方が自分の利益を守る必要があるんです。

本当に設計図書の不備があった時に設計事務所はどうするんでしょう。その不備が数百万円単位の損害が出てしまうとき、どうするんでしょう。良心に従い、設計事務所は損害を賠償するのか、はたまた施工不備を訴え施工会社を責めるのか、若しくは施主に・・・歯車が狂う音を「あなた」は聞いてしまうかもしれません。

では、あなたはどうしたら良いのでしょう

単刀直入に言えば、利害関係のない建築士を味方に付ければ良いのです。

ほとんどの方が一生に一度しか家を建てることは経験しません。当然に知らないことが山程あるのに、「施主」の責任が山程あります。何より、その家に住むのは施主であるあなたなんです。家を建てるなんて一生に一度だから無知で当然・・・そうは言っても、家を守るのはあなたなんです。

だから、そんな不安を解消するためにも気軽に茶飲み友達みたいな感じに話ができる建築士がいたら心強いですし、とても便利(言い方が悪いですが、そう思って貰える方が嬉しいです)ですよね。

  • ○ 見積もり書を貰ったけど、これが高いのか安いのか分からない
  • ○ 担当の設計士がこれでいいと言っているけどほんとうにいいのか
  • ○ あの場所のあの造り方は本当にあっているのだろうか
  • ○ この部屋暑すぎたり寒すぎたりしないかなぁ

こんな素朴な疑問や質問に対して、違った目線からの客観的な意見を聞いて、世間話で解決していけたらストレスが無くなりますよね。

設計事務所は設計のプロであって施工のプロではありません。
施工会社も施工のプロであって設計のプロではありません。

一級建築士と聞けば、何でもできると思っている方がたくさんいますが、お医者さんと同じように本当は専門分野が分かれているんです。それが世の中に伝達してないから困ってしまう方が出てきてしまうんですよね。

私は幸運にも仕事環境に恵まれ設計経験、施工経験を数多く積み上げて来ましたので設計のプロであり、施工のプロでもあります。建設業界で一握りの存在だと思っています。(集計したことはありませんが・・・)

ですので、私はこの経験と知識を生かしたいと思いました。困っている人を助けたい、私の一級建築士は何のためにあるのか、そして一つの結論が出ました。それは、弁護士(法曹界)では「顧問弁護士」という存在がありますので、建築業界にも「顧問建築士」という存在を新たに作っていけたらいいなと思いました。

私の建築に向き合う姿勢として「建築に答えはあっても、正解は無い」という考えがあります。やってはいけない造り方はありますが、これじゃなきゃいけないという造り方はありません。選択肢が数多くあるなかでどれを選ぶかが建築家の力量と思っています。個人住宅であれば、ひとりの建築家が設計をするのが通常であり、それに意見を出せるのが「施主」ですが、「施主」は基本的に素人ですので要望しか言うことができず、そのひとりの建築家がひとつの答えを導くことになります。それでいいのか、と言える存在、その声、その先の議論は、建物がより素晴らしい物になること以外の何物でもありません。そんな存在、いたらいいですよね。

まとめ

「私はあなたの建築士」はこのような思いから出現しました。何とかしたいという、いち一級建築士からの提案です。誰もが何も問題無く家が完成することを望んで、それぞれが一生懸命仕事をしています。だから、このような第三者的な存在が必要ないことがベストなのですが、なかなかそうもいかない現実があります。建築請負契約の前でも後でも、どの段階でも構いません、助けが必要になったときに頼って頂ければと思います。

  • まずは建築に係わる「契約」の真実を知りましょう。
  • 不安になったら頼ればいいんです。医療業界のセカンドオピニオンは建築業界でも成立します。
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